2006年10月05日

■筆まかせ■ 休暇とってました(1)

 妻も私もいろいろとしんどいことが多いので、なんとかリフレッシュを、と、ひさしぶりにまとまった休暇をいただき、北海道に出かけていました。職場のみなさん、ご理解ご協力ありがとうございました。
 秋の北海道、一度訪ねたいと前々から思っていたのがかないました。忘れないうちに書き留めておくことにしました。私たちの旅行は車を使わず(私は免許無し、妻はペーパー)、鉄道やバス、自転車、徒歩での移動です。目指すは道東。早まわりの旅です。

 28日、通常の早番勤務を終え、職場のみなさんにあいさつをして退庁。夜のうちにJR、大阪から京都経由で東舞鶴まで。そこからタクシーで前島埠頭へ。そう、今回の往路はなんと「フェリーに徒歩乗船」なのです。新日本海フェリーの舞鶴〜小樽航路の「あかしあ」。深夜に出航してその日の夜8時45分に小樽に着く20時間の船旅。前に乗った「トワイライトエクスプレス」よりも速いです(舞鶴までの移動を考えるととんとんかな)。宿に一泊するつもりで上等船室を予約。ちょっとしたリゾートホテルみたいでリラックス。狭いながらバストイレ付き。なにより部屋にテラスが付いていて、高速船のスピードを実感できました。海はその日はほんとうに穏やかでほとんど揺れず。響いてくるエンジン音も、そのうちに快くなってくるほどです。船の中には、レストランや売店、自動販売機はもちろん、大浴場やマッサージ機まであって快適そのものです。船ではゆっくりと時間が流れていき、なんにもせずにぼんやり。実は船を選んだ一番の理由は「なんにもせずにぼんやり」で、携帯も航行中は圏外、つかのまの「追いかけられない時間」を堪能しました。
 29日夜に、定刻で小樽着。接岸まで、部屋のテレビのBS2で、阪神−中日天王山第1戦を観戦。その息詰まる展開にハラハラ(旅行とは関係なし)。そのあと今日の宿へ移動。夕食をとり早々と就寝。
 30日、宿で朝食を済ませ、いよいよ道内観光開始。札幌へ移動後、いくつかの買い物を済ませて、昼食は駅前「エスタ」の「札幌ら〜めん共和国」内、“白樺山荘”でみそラーメン。脂っこすぎて、自分の年齢を感じてしまいました。でもおいしかった。ら〜めん共和国は、大阪ミナミの浪花麺だらけにそっくり。さらに、空港へのリムジンバスの中で、7年ぶりに「北菓楼のシュークリーム」をほおばります。初めての丘珠空港からプロペラ機で根室中標津空港へ。ボンバルディア、ちょっと怖かったけど、上五島から乗ったアイランダーよりは安定感抜群で大丈夫。Q300のQは"Quiet"のQだけど、やっぱりプロペラ機はプロペラ機でした。空からは美しい青色の摩周湖がくっきり。山々も黄色く色づきはじめています。
 中標津空港を出ると、かすかな肥料の香り(牛糞か馬糞かも)。酪農地帯だということを実感させます。飛行機の上から点々と見えていた、大きくて黒いビニールの固まり、空港の前にもオブジェのように置いてあって、なにかなと思っていたら、牛や馬のえさになる牧草だそうです。で、普通ならレンタカーなのでしょうが、私たちはリムジンバス。とおもいきや、連絡バスはマイクロバスの路線バスでした。根室まで約2時間、牧草地帯を爆走するマイクロバス、速いけど、のどかです。
 途中、風連湖畔の道の駅に立ち寄ります。日本の最東端部、日が傾くのが早く、午後4時前なのにほとんど薄暮。湿地帯に広がる荒涼たる風景。もう少しすると白鳥が飛来するそうです。道の駅では地元の名産品も販売していて、かねてより気になっていた、根室にしかないという「オランダせんべい」を発見。はじめから湿っていてぱりっとしてないせんべいという不思議なお菓子で、直径20センチくらいの円形で、ワッフルのような格子の型が入っています。たい焼きの皮が冷めてちょっと固くなった、という感じ。ほんのり甘くておいしく、病みつきになる人もいる、というのも何となくわかる気がします。なぜは妻はその食感がツボに入ったらしく、食べているあいだじゅう爆笑していました。と、ここで携帯電話を持っていないことに気付き、バスの中ではあったはず、と営業所に連絡を入れると、車内で無事見つかったとのこと、さらに加えて、今日の宿まで届けてあげる、とのありがたいお申し出。感謝感激です。その後ほどなくして宿に着くとすでに携帯は届いていました。ほんとうにありがたかったです。根室交通さん、ありがとう! 
 その日の宿は根室市内の「エクハシの宿」さん。エクハシ、とは、択捉、国後、歯舞、色丹の頭文字だそうです。根室の人々の、北方四島への思いが垣間見えます。故郷が祖国でなくなった人々の思い、想像を絶するものがあります。ただ、街中にはキリル文字があふれ、友好ムードも強く、外国とのおつきあいのあり方について、考えさせられました。結局は人々どうしの心が理解し合えるかどうか、かも。でも、大阪でのふだんの生活で、北方四島のことを考える時間、ないですよね。訪れた先でそれぞれの街がかかえていることと向き合うのも、旅のあいだの大切な時間です。
 さて、今日のハイライトはなんといっても道東の秋の味覚を満喫できる夕食。まずは生のサンマのお刺身、塩焼き。特にお刺身。大阪でも最近では居酒屋メニューにのぼり、それなりにおいしくいただいていたのですが、これまでのイメージを覆す新鮮さ。全然味が違います。漁港の街ならでは。説明できないおいしさです。次に花咲ガニ。言葉が出ません。宿のお母さんが付きっきりで給仕してくださり、私たちは食べるだけ。でも、カニを食べるときは無言。濃厚な甘さとしたたるつゆがたまりません。ほかにも、名物のボルシチ、いくつかのサイドディッシュが食べ放題。食前酒にといただいたパイナップルの果実酒が食事に勢いをつけてくれました。エクハシの宿さん、ほんとうにお世話になりました。
 (つづく)

Posted by libsq at 2006年10月05日 23:25